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永遠のゼロ [本]

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長らくご無沙汰しておりました。

我が家は毎年お盆前後に会社から一時帰国休暇を貰って日本に帰るのですが、今回は
やや人生のヤマ場も重なり、色んな意味で思い出深い休暇となりました。

ところで、8月には終戦記念日もあって新聞やTVでも戦争に関する話題が多くなりますね。
日本がかつて太平洋戦争を戦った地域に暮らす身となってからは、加害者としての戦争を
考える機会が多くなったのですが、何故か日本が終戦を迎えたこの8月だけは、加害者、
被害者という視点から離れて、遠い異国の地で過酷な戦いに巻き込まれざるを得なくなった
個々の日本人と、銃後の家族に想いについて考えてしまいます。

お盆休みに先祖のお墓参りなんかもするからでしょうか。

既に他界した父方の墓石の裏には、私の叔父はフィリピンで戦死と刻まれています。
昔はそれを見ても特に何も考えなかったのですが、今自分がその地に仕事で行くようになり、
一体叔父がどの戦地に行きどのように亡くなったのか聞きたくても、既に語れる人が周りに
いなくなっている事に改めて気付かされます。
ここ数年はもう読み取る事さえ難しくなりつつあるその文字を見て、まだ若かったはずの
叔父が遠く故郷から離れた地で亡くならねばらなかった心中はどれほどのものだったか、、、
と思わず手を合わせました。

叔父だけでなく、日本中で奥さんや子供を残して戦地に赴いた人、子供を戦地に送った
多くの人々の想いたるや、今の自分に置き換えて見ても、あまりに想像を絶します。
戦争が人間によって人間の人生を破壊してしまうものだ、という事の意味は、家族や子供
を持つ身になってより一層じわりと沁みて来るようになりました。
やはりどんな理由であれ、戦争は絶対に行ってはならない。結局誰も幸せになどなれない。
子供達をそんな時代に向かわせてはならないと固く思ったこの8月でした。

その休暇中に読んだ、「永遠のゼロ」。
小説としても純粋に面白いですが、「8月」を強く考えさせられる1冊でもあります。

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